東京スクールデータ編集部では、2026年7月〜8月にかけて、東京23区の全日制高校300校の制服を各校公式サイト・公式学校案内と1校ずつ照合する調査を行いました。イラスト掲載の正確性を高めるための調査でしたが、300校ぶんを並べて見えてきた「23区の制服の今」は、それ自体が興味深いデータでした。本記事はその集計による当サイトオリジナルの分析です。
制服の型で見ると、23区の高校はブレザー系が圧倒的多数派です。公式資料の記載から編集部が型を判別できた範囲で集計すると、次のようになりました。
学ランを守り続けているのは、日比谷・両国・戸山といった伝統ある都立進学校と、巣鴨・開成・聖学院などの私立男子校。一方のセーラー服は、女子校の伝統校に加えて、都立でも大泉や小松川(女子)などが現役です。「古い制服=時代遅れ」ではなく、伝統校ほど象徴として型を守る傾向がはっきり出ています。
制服のない私服・標準服の学校は15校。麻布・筑波大学附属・武蔵など、いわゆる難関進学校が目立ちます。「自主自律」を教育方針に掲げる学校ほど服装を生徒に委ねる傾向があり、私服かどうかは校風を映す鏡とも言えます。標準服(式典用の服はあるが日常は自由)という中間形態の学校もあるので、気になる学校は「日常の服装」を説明会で確認しておくと安心です。
今回の照合で、公式資料に「リニューアル・新制服」の情報が確認できた学校は23校。直近の主な例です。
| 学校 | 時期 | 内容(公式確認) |
|---|---|---|
| 東(都立・江東区) | 令和7年度〜 | ブルー基調の紺ブレザー+サックスブルーのストライプタイへ刷新 |
| 北豊島工科(都立・板橋区) | 令和7年度〜 | 男女ともダークネイビーブレザー+青ストライプタイに |
| 晴海総合(都立・中央区) | 令和7年度〜 | 女子は舵輪ボタンの現代風セーラーに刷新(男子は紺詰襟) |
| 東京家政大学附属女子(板橋区) | 2025年度 | 濃紺3ピース+グレーの大きめリボンにリニューアル |
| 貞静学園(文京区) | 2025年 | 女子スラックスを導入 |
| 芝商業(都立・港区) | 2024年度 | グレーブレザー+青チェックネクタイに刷新 |
| 日本大学第二(杉並区)・日本体育大学荏原(大田区) | 2024年度 | 新制服へ移行 |
| 葛飾総合(都立・葛飾区) | 令和6年度〜 | スクールカラーのブルー基調チェックに |
| 国本女子(世田谷区)・女子美術大学付属(杉並区) | 2023年度 | スラックスを導入 |
並べてみると、トレンドは2つに集約されます。
東・葛飾総合・北豊島工科と、都立の新制服はそろって明るいブルーをアクセントにした配色。従来の「紺ブレザーにエンジのリボン」という定番から、サックスブルーや水色のストライプタイへのシフトが進んでいます。グレー系ブレザー(芝商業・広尾学園・豊南など)も増えており、胸元と上着の配色は多様化の一途。
貞静学園・国本女子・女子美術大学付属など、女子のスラックス選択制を明示する学校がこの数年で急増しました。防寒面の実用性もあり、今や新規リニューアル校では標準装備に近い扱いです。リボン/ネクタイの選択制とあわせて、「選べる制服」が23区のスタンダードになりつつあります。

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